淫獣聖戦ZZ 第4章
著者 : パンダパン



「若ーっ! 若ーっ!……ぬぅ、なんということぞなもし」
 失意のうちに天神学園を後にした木偶の坊は、天津屋敷に戻って愕然となった。
 結界で護られていたはずの屋敷には、鬼麿はおろか、天神子守衆の姿もなくなっていた。

「若……亜衣さま、麻衣さま…!」
 木偶の坊は、苦渋の表情で立ち尽くしていた。
 皆が鬼獣淫界の魔手によって連れ去られたことは間違いない。すぐにも救い出しに行かねばならなかった。
 しかし、その手立てが見つからず、途方に暮れる。

(このような時、オババさまが生きていて下されば!)
 木偶の坊は無力感に歯噛みをし、その固い拳で己の額をゴツゴツと殴りつけた。

「ぐうぅっ! 儂はなんたる役立たずぞな! 若をむざむざと連れ去られて、何のための守役ぞ! 名前の通りの、とんだ木偶の坊ではないか……」
 クワッと見開いた目は充血し、今にも血の涙を流さんばかりである。厚い額の皮が破れ、血が流れ出ていた。

 ―――バサッ、バサッ、バサッ
 不意に羽音と共に、一羽の白フクロウが舞い降りた。
 フクロウは羽をたたむと、身じろぎもせず、じっと木偶の坊の顔を見つめている。
 焦燥に我を忘れていた木偶の坊は、視線に気づき、顔をあげた。

(……ぬ……この眼は、どこかで……)
 不可思議なことに、白フクロウの目には、落ち着いた深みと、言い知れぬ威厳が宿っていた。
 真智と慈愛に満ちたその眼差し―――ハッと気づいて、木偶の坊は呟いた。

「……オババさま……もしや、オババさまでござるぞなもし!」
 木偶の坊の問いかけに答えるふうもなく、フクロウは首を巡らせ、翼を広げた。

「ついて来いと、おっしゃるのでござるか?」
 その声に応えるかのように、白フクロウはバサリ、バサリ、と羽ばたき、飛び上がった。
 木偶の坊も、すぐさまその後を追って走り出す。

「若、亜衣さま、麻衣さま、すぐにも助けに参りますぞ!!」
 力強い叫びがあたりに響きわたった。

        ☆

「鬼夜叉童子…いや時平さま、憎き我らが宿敵、天津の羽衣姉妹、引き捕らえて参りましてござりまする!」
 ラーガが誇らかに大音声をあげて、鬼夜叉童子の前に進み出た。

「おお、でかした。さすがはラーガよ! ホーッホッホッホッ、なんとも良いザマよの」
 引き出された姉妹を見て、鬼夜叉童子は喜色を満面にたたえて立ち上がった。
 今は赤い肌の淫鬼の姿ではなく、貴族装束を身に纏った人間の姿をしている。

 亜衣と麻衣は、両腕を後ろ手に縛られたほかは、一糸纏わぬ姿で立たされていた。
 先刻までいたぶられ続けた女陰は焼けるように熱く、むず痒いそこに触れることも出来ないもどかしさは、頂点に達しようとしていた。

 麻衣はほとんど立っているのがやっとといった感じで、もじもじと太腿をこすり合わせて身悶えていた。
 うるうると光る瞳と、切迫した表情を見れば、どのような状態にあるかは一目瞭然だ。

 亜衣は脚を固く閉じて快感と戦い続けていた。
 しかし、そんな抵抗を嘲笑うかのように、内腿を淫らな液体が伝っていく。亜衣は悔しさに唇を噛んで身を震わせた。

 時平は目を細めて、今にも舌舐めずりをしそうな表情で、姉妹をじっくりと視姦していた。

「ホホホホッ、今まで幾度もとり逃しておじゃったが、もう容赦はいたさぬ。麿が自らたっぷりと犯し抜いてくれる」
 扇で口もとを隠しながら、愉悦に満ちた声で言う。

「すぐにでもお愉しみいただけるよう、じっくりと下ごしらえをしておきましたれば、御存分に。
 じきにラージャが淫魔大王さまもお連れいたしまする。ついに我らが悲願の成る日が参りましたな」
「まさしく重畳じゃ。これも全てそなたらのおかげよの」
「ありがたきお言葉にござりまする。ささ、冷めてしまわぬうちに、蕩けきった女体をゆっくりご賞味あれ」
 ラーガが淫猥な笑みを浮かべて促す。

「そうじゃの……はてさて、どちらから馳走になろうか…迷うところでおじゃる。ホーッホホホッ」
 亜衣と麻衣は恐怖と屈辱に必死で耐えて立っていた。
 これから鬼夜叉童子の手によって犯されてしまうことは、避けられそうになかった。
 そのことを想像するだけでも、おぞましさに死にたくなる。しかし人質をとられている状況では、舌を噛むことも出来ない。

「順序から言えば姉からだが、妹の方はもう、欲しくて欲しくてたまらなくなっておるようじゃ。あまり待たせては気の毒よの」
 時平がからかいを含んだ口調で言った。

「承知つかまつりました。これ、麻衣を引っ立てい!」
 ラーガが邪鬼に命令を下した。

「ケケケーッ、ほら、歩きやがれ」
 邪鬼たちが麻衣をむりやり鬼夜叉童子の前に引き出そうとする。

「い、いやぁー、やめてぇーっ!」
 麻衣は悲鳴をあげて抵抗する。

「ま、麻衣! やめろーっ、この人でなし! 放せー!」
「ケケケケッ、おとなしくしていやがれ!」
「心配しなくても、お前もすぐにぶち込んでもらえるからよ!」
 絶叫し、妹を救おうとして暴れる亜衣を、邪鬼たちが容易く押さえつける。

「お、おねぇちゃぁんっ!」
「麻衣ーっ!」
「ホーッホッホッ、愉快よのう」
 時平が姉妹の抵抗を嘲笑った。

 麻衣はその眼前に荒々しく引き据えられた。
 時平は扇を麻衣の顎に当て、クイッと上を向かせると、舌舐めずりをして、そのかわいらしい顔を見つめた。
 麻衣は怯えの色を滲ませながらも、キッと睨みつける。

「おお、怖い怖い。しかし活きが良い方が、屈服させる悦びもまた大きいというもの」
 そう言うと、時平は袴を脱ぎ捨て、下半身をさらけ出した。
 股間のそそり立つ逸物が、麻衣の顔前に突きつけられた。血管の浮き出た醜い欲望の象徴に、麻衣は息を呑み、思わず顔を背けた。
 乙女が目に入れるようなものではない。羞恥に耳まで紅くして、固く閉じた瞼を震わせている。

「―――くわえよ」
 時平が冷酷な声で非情な命令を下す。
 麻衣はさらに顔をうつむけ、頑に拒む。

「ホホホホッ、さあ舐めるのじゃ。ホレ早ういたせ」
 髪をつかんで強引に引き起こすと、時平は股間の汚らわしいモノを、麻衣の顔になすりつけた。
 固く引き結ばれた唇をこじ開けようとする肉棒が滑り、頬を嬲るようにこする。

「んんー、ん゛ーっ」
 目も口も固く閉じて、麻衣は必死に抗った。

「ククククッ、どうやらそやつ、人質の命が惜しくないと見えまするな。1人2人殺してみせれば、大人しく言うことを聞くようになりましょう」
 ラーガが残忍なことを口にした。

「そうじゃな。そういたすか」
 時平が頷いてみせる。

「―――!? や、やめて!………言う通りに…するから」
 麻衣は悲痛な表情で決意を口にした。

「オッホッホッ、初めからそうすれば良いのじゃ」
 笑声とともに、再び顔前に男根が突きつけられた。使い込まれ、黒光りする巨根である。
 麻衣は涙を浮かべ、嫌悪にうち震えながら、ゆっくりとその愛らしい唇を汚らわしい肉棒へと近づける。
 が、どうしてもそれに口をつけることが出来ず、その動きが止まる。

「ホレ、どうしたのじゃ? んん?」
 鼻先でプラプラと肉棒が揺らされる。

「………うう……」
 麻衣の顔を光るものが流れ落ちた。
 悲壮な決意を固め、ついにそれを口に含む。

「んん…むぐ、んっ」
 唇に、歯に、舌に、熱を持った肉の棒がこすり当てられ、口内をいっぱいに埋め尽くす。

 そのおぞましさに、麻衣はこみ上げて来る吐き気を懸命に堪えた。それの形状や味を舌が感じ取ってしまうのが、この上なく気持ち悪かった。
 人質さえいなければ、こんなものは噛みちぎって吐き捨ててしまいたかった。

「オッホホホッ楽しや楽しや。憎き天津のおなごを汚す悦びはまた格別よ。ホーッホッホッホッ、もっと舌を使え! 歯でしごき、音をたててしゃぶるのじゃ!」
 時平は哄笑しながら、麻衣の頭をつかみ、自ら腰を動かして口を犯す。

「んぐっ…ぐ、んむ、んっ……ぐ、ぐぼほっ、げほっげほっ」
 猛り狂った男根が、頬の内側や喉に突き立てられ、麻衣は苦しげに咳き込んだ。
 口腔性交の経験など一度もない娘に、惨すぎる陵辱であった。頬を涙で濡らし、汚辱に心で悲鳴をあげる。

「麻衣……!」
 妹の痛ましい姿に、亜衣は涙を流して唇を噛んだ。こんな時に何も出来ない無力な自分を呪う。

「おお、良い具合よ。表情がまたたまらぬのう。ホホホホホッ」
 涎を垂らさんばかりの声で、時平が言った。

「んぐぐ、ん゛ーっ、んんっ」
 苦しさに麻衣が呻く。
 肉棒のみならず、縮れた毛が鼻先をチクチクと刺し、口内にも紛れ込むのがたまらなく嫌だった。

 ヌポォ〜
 不意に時平が麻衣の口から分身を引き抜いた。
 ツゥーっと、一瞬、鈴口と麻衣の舌との間に、粘液の橋が渡っているのが見えた。

「かほっ、けふっ、けほっ…」
 麻衣はむせかえり、肩で荒い息をして喘いだ。

「このまま最後までと言うのでは興に欠ける。せっかくじゃ、両手も自由にしてやるゆえ、しっかりと奉仕せよ」
 時平が紅く濡れる妖しい唇を歪め、麻衣を見下ろして言った。
 後ろ手に縛っていた戒めが解かれる。

「……あ……」
 麻衣の目の前に、唾液で濡れ光り、そそり立つ魔羅があった。
 血管を浮き上がらせ、巨大なカリ首を傘のように広げている。時折ヒクッヒクッと動いているのが、それ自体の生命を感じさせた。
 麻衣の奉仕を黙って促すかのように、剛棒は傲慢に宙を向いて聳え立っている。
 それを見ていると、何故か股間が熱を増し、胸の奥に妖しい感情がさざ波をたてたような気がして、思わず生唾を呑み込んだ。

(そんなはずない……こんな汚らわしいもの、触れるのもイヤよ!)
 自分でも説明し難いその感情を打ち消すように、麻衣は心の中で自分自身に言い訳めいた叫びをあげた。

「………っ」
 言葉にならない呻きをもらし、おずおずといきり立つ欲棒へと手を伸ばした。
 純情な麻衣には、どのようにそれを扱えば良いのかという知識がなく、戸惑いが動きを止めた。
 しかしともかくどうにかしなければならない。人質の命がかかっているのだ。
 震える指で嫌々ながら男根に触れる。一度口の中に入れられたとはいえ、その固さに驚きを覚えた。
 指を回すのがやっと、という太さのそれを握り、ゆっくりと手を動かしてみる。表面は自らの唾液でぬめっていた。

「ホッホッホッ、そうじゃ、指でよーくしごくのじゃ」
 言われた通りにぎこちないながらもしごきだす。

「おお、そうじゃ。それ、両手を使え。……口もじゃ。休むでないぞ」
 時平が目を細め、淫らな要求をする。

「唇を這わせ、舌を絡めるのじゃ。しっかりとくわえ、啜りあげよ!」
「ん、むぐ……ふうっ…んあっ」
 麻衣は恥じらいながらも懸命に要求に応えた。

 レロッ ピチャッピチャッ ジュプッジュパッ ジュルルッ
 卑猥な音をたて、固く勃起した性器をしゃぶる。
 麻衣の心の中でさっき生じたさざ波が、しだいに大きく揺れ始めていた。
 胸の奥底から、密かな興奮がせり上がってくる。

「ホホホホホッ、なかなかうまいではないか! 次は胸に挟んでしごくのじゃ!」
 時平の言うがままに、麻衣は両手で豊かな胸を持ち上げ、その狭間に肉棒を挟み込み、しごきあげる。
 唾液と、肌に塗られた香油がすべりを良くして、スムーズに男根をこすりたてた。

「ふうっ、んあっ、はあ……」
 麻衣は乳房がこすられるもどかしいような感覚に、思わず声をあげていた。
 両手の指で弾力あふれる柔らかな胸を揉みたてる。無意識にか、2本の指の間に乳首を挟んでこすり始めていた。

「そのままで麿の魔羅を舐めよ。それ……ホッホッ、良い心地じゃ」
 柔軟な双つの豊肉の狭間で奉仕を続けながら、レロッレロッと努張を舌で愛撫していく。

 麻衣の顔からはいつの間にか嫌悪の色が薄れ、行為に没頭していた。
 時平が胸の谷間から自分自身を引き抜き、麻衣の口に挿入する。頭を両手でつかみ、強引に前後させた。
 麻衣はジュポッジュポッと大きな音をたてて強く啜り、しゃぶる。
 自由になった麻衣の両手は、いつの間にか自らの胸と股間に伸ばされていた。

「ふああっ、んむぅ、んはっ、んむ、むん…」
 快楽に我を忘れ、麻衣は喘ぎながら時平を貪っていた。
 時平の動きが早まる。

「おおっ!おおっ! えもいわれぬ快さよ!」
 歓喜の声をあげ、時平は麻衣の頭を強く押さえ込み、奥深くへ突き入れる。

「んぐぐっ、んぶっ」
 苦しさに麻衣がもがいた。

「ホホホホホホッ、それ、ゆくぞ! こあああっ」
 時平が法悦の叫びを放ち、麻衣の口の中に放出した。

「んん!? んん゛ーーーっっ!!」
 麻衣はとっさに逃れようとしたが、がっちりと押さえられた頭を離すことが出来ない。

(い、いやあぁぁぁっっ!!!)
 熱いほとばしりが勢いよく喉の奥に弾けていく。

 ビュクンッビュクンッと肉茎が脈動し、それに合わせて、熱を持ったねっとりとした液体が、麻衣の口内を汚していく。
 臭気を放つおぞましい粘液が口の中に広がる感覚に、麻衣は吐き気を堪えた。
 満足するまで麻衣の口に注ぎ込んで、時平はやっと手を離した。
 すかさず麻衣は口を股間から引き離し、ねばつく白濁した淫液を吐き出した。

「うぐ、げほっ、げほっ、うう〜っ」
 涙と涎を流し、舌を出して汚らわしい時平の精を吐き出す。ねっとりと舌や喉にこびりついたそれは、なかなか流れていかない。
 時平が乱暴に麻衣の顎をつかみ、顔をあげさせた。必然的に口が閉じられてしまう。
 唇の端から白い汚液が伝い落ちていた。

「ホーッホッホッ、麿のせっかくの情け、誰が吐き出して良いと言うた? 全て呑み干すのじゃ」
 淫らな期待に満ちた目で、時平が言った。

「んんー」
 涙の浮かんだ瞳で、麻衣はいやいやをするように首を振った。こってりとした粘液が舌の上に残っている。

「できぬと申すのか? そうは言えぬはずでおじゃろう?」
 人質の存在を言外に匂わせて覗き込む。

「んん……」
 絶望に染まった顔で、麻衣は肩を落とした。幾度かためらい、吐き気を堪えながら、汚らわしい粘液を決死の覚悟で嚥下する。
 麻衣の白い喉が上下し、ごくり、と鳴った。

「ホーッホホホホホホッ、呑み下しよったわ! どうじゃ、うまかったか?
 麻衣、そちの腹の中までが、憎き敵の精で満たされたのだぞ! 気分はどうじゃ? ホーッホッホッホッホッ!」
 時平の嘲笑を聞きながら、麻衣は両手をついて嗚咽していた。無理もない。到底耐えられる仕打ちではなかった。

 だが無論、この程度で鬼獣淫界の陵辱が終わるわけもない。
 時平は麻衣の横につくと、しゃがみこんで胸と股間に手を伸ばした。

「―――ひあっ!?」
 敏感な部分に触れられて、麻衣は声を漏らした。
 乳首をつままれ、襞を指で嬲られる。

「くぅっ」
 たった今、口を汚され、心は哀しみに沈んでいるというのに、身体は関係なしに反応していた。

(嘘! いや! 心が拒んでるのに、どうして?)
 麻衣は敏感すぎる自分の肉体を恨んだ。

「さても淫蕩な性よの……乳首がしこって、ホトはグチョグチョに濡れておる」
 時平は言葉で辱め、女陰を弄んでいた指を、わざと音をたててしゃぶってみせた。

「おお、美味じゃ。甘酸っぱい蜜の味よ」
 麻衣は恥ずかしさに顔を伏せ、睫毛をプルプルと震わせた。

 時平は麻衣の後ろにまわりこみ、引き締まった腰に手をかけると、ぐいっと持ち上げた。
 麻衣は尻を高く掲げた格好を強要される。

「い、いやっ」
 女陰と肛門がさらされてしまう恥ずかしい格好に、麻衣はとっさに片手を後ろにまわし、大事な部分を隠した。
 だが、その手を扇がピシャリと払い除ける。

「ホッホッホッ、良い眺めじゃ。おお、すっかり爛熟して、汁をこぼしておじゃる。尻の穴までヒクヒクとわななかせておるわ」
 優美な円みを帯びた双丘をわっしとつかんで押し開きながら、時平はしげしげとそこを覗き込んだ。
 スーッと、わざと音を出しながら息を吸い、秘所の匂いを嗅いだ。

「熟れきったホトの香りじゃ。甘やかに鼻孔をくすぐり、男を惑わす花の蜜よ」
 麻衣は恥辱に頬を染めて歯を噛みしめた。
 烏帽子をかぶったままで、時平が女陰に顔を近づけた。
 濡れそぼつピンク色の柔肉を、固く尖らせた舌でピンッと弾く。

「アッ!」
 短い嬌声と共に、麻衣のお尻がピクンッと跳ね上がった。
 薄笑いを浮かべ、もう一度むき出しの秘肉を舌で弾く。

「アンッ!」
 またピクンッと尻が跳ね上がる。
 濡れ光る粘液に覆われた花唇の襞も、すぼまった肛門の皺までもが丸見えなのである。ひどく扇情的な眺めであった。
 今度はふーっと息を吹きかける。

「はう〜」
 すっかり敏感になってしまっている麻衣は、それだけでプルプルと身体を震わせて喘いだ。

「ホホホホホホッ、もはやたまらなくなっておるようじゃ。情けをくれてやらねばなるまい」
 時平は哄笑し、顔をあげた。
 股間の逸物は未だ誇らしげに隆々と屹立していた。それをしごきながら、麻衣の割れ目にあてがう。

「あっ、いや!! やめてーっ!!!」
 快楽に溺れかけているように見えた麻衣も、さすがに恐怖に目を見開いて叫んだ。
 逃げようと動く腰を片手で押さえながら、時平は割れ目をなぞらせるように、肉棒を上下させた。

「ああっ!」
 それだけで快感が駆け上がり、麻衣の抵抗力を奪い去る。
 蜜を塗りたくるようにして、肉棒が割れ目を何度も往復する。
 ヌラヌラと絡みつく粘液で滑らせるようにして、肉芽から尻の割れ目までをなぞった。
 肉襞は艶かしくわななき、固く太いモノを受け入れようと、涎を流して待ち受けているようだった。

「んんっ! ふあぁぁ〜」
 麻衣の口から切なげなため息がもれる。
 ふっ、と時平のモノが離れた。ねっとりと糸を引いている。

「ああ……」
 麻衣の口から熱い吐息がこぼれた。

 クチュ
 濡れた音をたてて、麻衣の秘口に黒光りする男根の尖端が押し当てられた。

「んくっ」
 麻衣は息をのみ、怖れながらもそれの侵入を待った。

 ……が、いつまでたってもそれ以上押し入ってくる気配はない。
 麻衣は戸惑いの表情を浮かべ、様子をうかがった。やはり時平はそれ以上動こうとしない。
 亀頭の尖端のみが、わずかに孔を押し広げているが、そこで静止していた。どうしても、そこに意識が集中してしまう。
 あとほんのわずか動けば、それは麻衣の中に入って来るのだ。
 その状態を想像するだけで、胸の奥に妖しい悦びが湧きあがる。

(いや! いやなのに、こんな……ああ……)
 欲しい。貫いて欲しい。そんな思いを必死に麻衣は否定した。

 木馬の突起物によって無理矢理処女を奪われた時のことが思い出された。
 あの時、身を裂かれそうな苦痛とともに、膣を剛直で埋められる歓喜をも、麻衣は知ってしまっていた。

 ピクッ
 不意に麻衣の白いお尻が揺れた。

 ピクッ ピクッ
 連鎖反応を起こしたかのように、揺れが連続する。

「な、なに?」
 意志とは関係ないその動きに、困惑の声をあげる。今やガクガクと麻衣の下半身が痙攣し始めていた。

「い、いや! どうして?」
「ホーッホッホッホッ、浅ましい牝の本性が表れおったのじゃ! もう我慢ができぬとな!」
 そう言って時平がピシャリ、ピシャリ、と麻衣の尻肉を叩く。

 香油を塗り込められた柔らかい豊肉は、脂肪ののった熟女の熟れ尻のように淫らに照り光っていた。
 ついっと時平が身を引き、股間から肉棒が離された。

「あ……」
 麻衣は思わず息を漏らした。身体の奥底から噴き出す肉の欲望が、はっきりと取り去られたモノを渇望していた。

「ひあああ……」
 切なげな声をあげ、腰を揺らす。指が何かに耐えるように、キュッと握りしめられる。

「どうじゃ? んん? 口では拒んでいても、身体はそうは言っておらぬのではないか?」
 時平はねっとりとした口調でそう言うと、いきなり麻衣の中に人さし指を半ばまで突き入れた。

「きゃうんっ!」
 麻衣が可愛らしい悲鳴をあげて悶えた。
 キュキュッと襞が収縮し、指先を締めつけた。

「ホッホッ、すっかり準備ができておるようじゃ」
 ズポッと指が抜き去られる。

「んああっ」
 麻衣の前後の穴がヒクヒクと震えていた。
 再び、時平の男根が麻衣に押し当てられた。

「さあ、どうするのじゃ?」
 焦らすように時平が問いかける。

「………っ」
 麻衣は唇を噛みしめて、必死に肉欲を堪えていた。

「そうか、これはいらぬか」
 そう言って、また肉棒が外されそうになる。

「あっ」
 クイッと、麻衣の薄桃色に染まったお尻が、時平を追いかけるように淫らに突き出された。
 麻衣は羞恥に肩を震わせた。

「ホーッホホホ、今の動きはなんじゃ? 身体は正直なものよな。ホレ、どうしたいのじゃ? ホレホレ」
 クニュックニュッと男根がほんの先端だけを麻衣の入り口に出し入れする。

(だめ!……もう…だめ!)
 麻衣の丸尻が、クク〜っと見えない糸に引かれるように自ら動き、時平の巨根をくわえこむ。

 ヌプゥ〜
 色鮮やかな柔肉が、痛々しいまでに押し広げられ、意外な程スムーズに怒張を受け入れた。

「ひうっ! あ、あああぁ〜!」
 麻衣は口を大きく開け、甲高い声を放った。股間から痛みと歓喜の奔流が突き上げる。

(おねぇちゃん、ごめんなさい!……)
 快楽に負けた自分を恥じ、心の中で姉に詫びる。

 時平のモノを中に受け入れただけで、途方もない快感が電撃のように身体中を走り抜けた。
 指先までが甘美な痺れに染め抜かれ、頭の中に光が弾けた。
 麻衣は早くも軽く達してしまっていた。ヒクヒクと膣が収縮し、根元まで包み込んだ男根を締めつける。

「ホーッホホホッ! 見よったか? 自ら動いてくわえこみよったぞよ! 浅ましい牝犬めが!」
 時平が勝ち誇って嘲笑った。

「天津の巫女といえどもしょせんは女。淫らの誘惑には勝てませぬ。クククク、もはやこうなっては、肉の悦びなしには生きてゆけぬはず」
 ラーガが含み笑いをしながら言った。

「そうであろうの。ほれ、吸盤のように吸い付いて離れぬぞ! 浅ましや浅ましや」
 麻衣はすっかり脱力して突っ伏していたが、腰だけが別の生き物のように動きだしていた。
 貪婪に時平をくわえこんだ可愛らしいお尻が、ゆっくりと円を描きだす。
 すっかりとろけ、濡れそぼっているとはいえ、未だ開発されきってはいない、狭まった肉洞に、ゴリッ、ゴリッ、と魔羅傘が引っかかり、強い刺激を与える。

「くうぅっ! はんん〜!」
 たまらずに麻衣はヨガリ声をあげた。男を歓ばさずにはおかない、女の本能の声である。

「ホホホホホッ、そんなによいか? 欲しうて欲しうて気が狂いそうだったのでおじゃろう? たっぷりと味わうが良い!」
 時平が麻衣の腰をぐいっと引き寄せ、さらに深く突きこむ。

「んあああぁぁ〜!」
 麻衣は脳髄までとろけそうな声をあげた。
 子宮の奥まで突き破るような勢いで押し込まれた漲りが、強烈な刺激をもたらしていた。
 今度は抜けそうなギリギリのところまで魔羅が引き戻り、また激しく押し入る。

「くぅぅーっ!」
 麻衣の顔は苦痛に耐えるかのように歪んでいた。

 パンッ! パンッ!
 勢い良く出し入れされる時平の腰が、麻衣の桃尻に激しくぶつけられ、鋭い音をたてていた。
 柔らかい尻肉が、その度に波打つ。

「ホーッホホホホッ! このぬめり具合といい締めつけといい、えもいわれぬ味わいでおじゃる! 襞が蠢き、絡みついておるぞよ! まさしくミミズ千匹じゃ!」
「はあっ! ああん! あっ、あうぅ!」
 麻衣は快楽に肌を朱く染め、甲高い声を放っていた。もはや快楽に理性は押しながされ、抗うこともできない。
 いや、自ら積極的に快楽を貪ってすらいた。

 時平は絶妙のリズムと角度で麻衣の蜜壷をえぐり、性感を引き出していた。
 振り子のように揺れるふぐりを充血した肉芽に叩きつけ、外側からも攻め立てる。

「淫らな牝犬めが! 獣の格好で犯されるのが嬉しいのでおじゃろう?」
「くぅんっ! あんっ! んううっ!」
 麻衣は汗を煌めかせながら、淫らに尻をふりたくっていた。
 辱めの言葉ですら、今は被虐の悦びで快感を昂らせるのだ。

 ふるいつきたくなるような美乳を揺らし、腰をくねらせる。
 しなった背中のラインや浮き上がった肩甲骨、震える肩、のけぞらせた白い喉―――すべてが妖しい媚態で誘う。

 牡の欲望のままに犯し抜かずにはいられない、蠱惑的な女体であった。
 普段が快活で、少し幼いところもある少女なだけに、その悩ましい姿は余計にそそるものがあった。

 太く固いモノで敏感な柔壁をこすられる度に、目をギュッとつむり、口をあられもなく開け放ち、歓喜の叫びを迸らせる。
 口の端から唾液が流れ出て、光る筋を描いていた。
 時平は秘口を征服する腰の動きを休めることなく、いきなり麻衣の後ろのすぼまりに指を突き入れた。

「きゃあっ!? い、いや、そこは!」
 麻衣が悲鳴をあげる。
 入り口こそひくついてはいたものの、中はさすがに固く閉ざされ、指は半ばまでめり込んだだけで止まった。

「ホッホッホッ、さすがに固く締めつけて来よるの」
 そう言いながら、狭まった穴の中をこねまわす。
 放射状の皺を引き延ばすように、指をゆっくりと大きく動かした。

「いや! 痛…やめてぇっ!」
 思ってもみなかった部位の陵辱に、麻衣は恐怖で硬直した。
 木馬に肛門を貫かれた時の激痛が、脳裏によみがえる。
 指で肛門を犯しながら、時平は魔羅でさらに激しく麻衣の中をかきまわす。

「あうっ! はああん! 嫌! いやぁーっ!!」
 薄壁一枚を通して、両方の穴に挿入された異物同士がこすれ合う。
 徐々に後ろの穴からも不当な快感が生じつつあった。

「いやよいやよも好きのうちじゃ、ホホホホホ!」
「やめて! お願い……許して…抜いてぇ!………おねぇちゃぁんっ!」
 無意識に最も頼りにする姉の名を呼び、麻衣は泣き叫んだ。
 だが視界に亜衣の姿は入らず、その声も聞こえなかった。

「まだ申すか! これでどうじゃ?」
 時平は空いた方の手で麻衣の敏感な真珠に触れた。指で剥き出しの肉芽をいたぶる。

「ひぅぅっ!? だめ! そこは…ああっ!!」
 前後の穴を貫かれた上、そのようなところを攻められてはたまらない。
 子宮を灼き尽くすかのような快感が燃え上がり、臨海点に向かい、急速に昇りつめていく。

「ふあ、ふあぁ、もう……ダメ…はぁ……いいの!…アアッ!!」
 急激に膨れ上がった快感が爆発し、麻衣はすべてを吹き飛ばすかのような快楽の奔流にのみこまれた。

「ああんっ! ああんっ!」
 幾度も幾度も押し寄せるかつてない絶頂の波に、
 キュキュッ! キュキュッ!
 と麻衣の肉襞が収縮し、痙攣を繰り返す。
 肉棒をくわえこんだ尻を勢い良くふりたくって、快楽を貪る。

「ホホホホホッ! すさまじい締めつけよ! 麿もイクぞよ! たっぷりと中に注ぎこんでつかわす!」
 時平がそう言って動きを止め、のけぞった。

「えっ!? い、いやぁっ! ダメ!」
 麻衣が恐怖の叫びをあげた。

「許して、中は…あっ!? だめ! だめ!! いや!!…いやあぁぁぁぁっ!!!!」
 胎内に熱い迸りが弾けるのを感じて、麻衣は絶叫した。
 同時に、最後のとてつもない絶頂感が炸裂し、麻衣は大きくのけぞってビクビクと痙攣する。

 背中をしならせ、尻だけは貪欲に一滴残らず精を搾り取ろうと蠢いていた。
 やがて満足した時平が離れた。
 ズルリと女陰から肉棒が抜け出、肛門から指が引き抜かれた。

 力尽きた麻衣の身体がドサッと倒れ伏す。
 大量の汗でまみれ、全身を朱く染めて荒い呼吸を繰り返すさまが艶かしい。
 やがてその肩が小刻みに震え、すすり泣きの声がもれだしていた。


               (つづく)
 

BACK       TOP       NEXT